面接しすぎは応募者を逃す
採用のお手伝いをするようになって、企業さんの選考などに携わる機会が増えました。
そこで徐々に
採用がうまくいく企業とそうでない企業の違い
が分かってきました。
考えてみるとごくごく自然なことだと思うのですが、特に中小企業の担当者の方とかはこういうのやりがちだと思うので。。。
面接しすぎは応募者を逃す
本当に書類選考やっていますか?
中小企業の採用担当の方の傾向として非常に多いのは
書類選考の段階での判断軸がはっきりしていない
という点です。
採用に至る背景や今企業に必要な経験を持った人など、なぜその人を採用しようと思っているかという点から逆算をしようとせず、書類の段階絞り込みが甘い採用担当者が非常に多いんですよね。
まあ、より多くの人にお会いするという気持ちと、たくさん候補者に会っておかなければもったいない。。。。みたいな気持ちは理解できなくはないのですが、中途採用で
1人採用するのに50人と面接する
みたいな方とかいますが、あなたの会社がGoogleみたいな超大人気企業でない限りそんなことはする必要はないと思います。
通常であれば、10人面接して1人内定を出す。というぐらいでも多いでしょう。
会いすぎてしまうとどういう事が起こるのか?
やる気に溢れるの非常に分かりますし、せっかく高い採用費を払って面接をしているのでたくさんの方を面接してその中から厳選して1人を採用したいという気持ちは非常によく分かりますが、その方法で行っている企業さんのほとんどがうまくいきません。
なぜなら
応募者への対応が遅くなってしまうから
です。
例えば1人採用する時に50名面接すると、49人分の面接時間は無駄になってしまいます。
また、その面接時間に本来フォローすべき優秀な人のフォローが遅くなってしまったり、他の企業の決断の方が早く出てしまい、他の企業に取られてしまう。。という事にもなりかねません。
特に現在(2015年7月)の超売り手市場では、中途採用にかける時間というのは非常に短くなっています。
リーマンショックの時は初めの面接から内定を出すのに1ヶ月半ぐらいかかっていたところが、最近ですと最初の面接から3週間程度で内定が出るのが一般的なスピードです。
実際に僕も転職活動をしていた時は、3週間で内定が出ましたし、他に受けていた企業の中には、さらに早く内定を出すという企業もありました。
このように採用までのスピードが上がってきている今の転職市場において、決定スピードが遅いということは非常に致命的です。
一次面接が全て終わって優秀な人にコンタクトを取ろうとしたら、全ての人が内定が出ていて、結局50人面接して、1人も内定が出なかったということになりかねません。
採用は恋愛に例えられると思うのですが、面接人数が多いということは、
100人とお見合いして、その中から1人結婚する
という人と似ているでしょう。
この場合おそらく結婚が失敗することは目に見えているでしょう。
そもそもそも判断基準がよくわからないし、100人会ってみて最初の1人が良かったとしてもそう思った時には手遅れでしょう。
普通の方であれば、最初の段階で結婚相手に求める条件をある程度決めておき、それに合致する人の中から一番気にいった人物を選ぶでしょう。
採用活動もこれに非常に似ています。
ちゃんと採用のバーを設けて、しっかりとターゲットを定めて、きっちりと時間をかけて相互理解を深めて、ちゃんと内定に至った後もフォローするという姿勢が採用でも必要なのではないでしょうか。
終わり