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「転職採用媒体」の終わり

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採用媒体の終わりが近づいてきているように感じます。僕はこの業界にいて、転職採用媒体をやっている企業はイケイケドンドンな感じですが、僕はこの流れは長く続かないと思っています。

何年か前にindeedの勢いがすごいという記事を書きましたが、その後数年間でindeedは勢力を広げてきています。

indeedの盛り上がりが結構すごい

こんな感じでGoogle trendを見ても、検索数はうなぎのぼり。青色がindeedで、他の色はリクナビネクスト、マイナビ転職、エン転職、DODAです。僕が前回の記事を書いたときはIndeedの検索数はまだ他の媒体と同程度でしたが、現在は完全に逆転しました。

一時期はindeedは「バイト探し」というイメージが強かったですが、ここ最近のindeedのCMを見てもわかるように、中途採用領域にもどんどん進出してきています。耳に残りますもんね「仕事バイト探しはindeed♪って」まさに今、転職の際の仕事探しの入り口がIndeedになってきていると思います。

僕の通っているバーでバイトをしている20歳の女の子で、そろそろちゃんと就活しようって女の子がindeedで仕事探してたときには、「転職ならリクナビネクスト」とか「転職ならDODA」とかいう感じの時代はそろそろ終わりに近づいているんだなと感じました。

今回は完全なる私見で採用媒体の終わりに関して書いてみようと思います。

採用媒体のビジネスモデルの終焉

ディレクトリ型検索エンジンというものが過去には存在していました。ページを人間の手でジャンル分けして登録していくタイプの検索エンジンです。Yahooディレクトリとかを見たことある人も多いと思います。

このディレクトリ型検索エンジンにお金を払って登録をすると、このディレクトリ型検索エンジンを利用する人のアクセス数がもらえるみたいな感じのものでした、

ただ、現在はこのディレクトリ型検索エンジンは殆ど消えてなくなりました。Googleを中心とするロボット型の検索エンジンに完全に淘汰されたからです。
最近ではこのディレクトリ型検索エンジンに登録をすると、Googleでは悪い評価を食らってしまうくらいの悪者扱いされています。

ディレクトリ型の検索エンジンは人の手でジャンルを分けて、情報を分類していますが、ロボット型の検索エンジンはロボットが情報を集めて分析をして、独自の計算式で結果を表示させ、ユーザーが求める情報を表示させます。

転職媒体って、構造的にはディレクトリ型検索エンジンに似ていて、営業・事務・エンジニアのように職種別、業界別に情報が別れていて、応募者はそのなかから自分が求める情報を探す感じの仕組みです。

転職サイトもディレクトリ型検索エンジンもロボット型の検索エンジンも基本的には情報のマッチングを目的にしています。

そして、情報のマッチングであれば、ディレクトリ型検索エンジンよりもロボット型の検索エンジンのほうが、自分が求めている情報に瞬時にたどり着けることをインターネットの歴史が証明しています。

IndeedかGoogle for jobsの2大勢力

そして、仕事を探す専用の検索エンジンでやはり強くなりそうなのはIndeedとGoogleです。ビズリーチもスタンバイという検索エンジンなどをつくっていますが、正直この2つには勝てないでしょう。

Indeedは他の国ですでに圧倒的なデータの実績があります。また、リクルートの資金力もあります。現在どんな転職媒体よりもテレビCMを打ちまくって知名度を上げまくっています。

また、Googleはもう説明の必要はないでしょう。検索エンジンとしての実績もあり、資金力もやばいです。Google for jobs は日本ではまだ存在感はないですが、必ずその後強くなるでしょう。

僕はおそらくこの2社がしのぎを削りながら、転職専用の検索エンジン市場を作っていくと思います。そしておそらく日本市場に関しては、これからリクルートがガンガン広告費を使って、Google for jobsが日本市場に対応する前に、日本市場を抑えるでしょう。

仕事探し専用の検索エンジンがメインになったらどうなるの?

では仕事探し専用の検索エンジンが主流になってくるとどうなるのでしょうか。

転職採用媒体のビジネスモデルは、基本的には掲載課金モデルです。

つまり雑誌などの広告と同様で、「媒体に掲載するからお金ちょうだい!」というモデルです。「載せたけど誰にも見られてなかった」という場合でも、お金は発生します。そして、より良い場所に掲載しようとすると、よりお金がかかりますよ、というモデルです。

そして、このモデルは基本的にはユーザーが「Googleなどで検索→転職サイト内で検索→情報を見つける」という動きをしているときには機能します。ユーザーがサイト内で仕事を検索するので、「いい場所に掲載をすれば、露出が増えて応募が増えますよ、だからお金ください」というロジックが通じるからです。

これが検索エンジンが主流になってくるとどうなるでしょう。まず「Googleなどで検索→転職サイト内で検索→情報を見つける」という流れが「転職専用検索エンジンで検索→情報を見つける」という流れになれば、ユーザーはサイト内で検索しなくなります。

そうすれば、転職サイトのロジック「「いい場所に掲載をすれば、露出が増えて応募が増えますよ、だからお金ください」というロジックが通じなくなります。

このあたりは、紙の雑誌の広告が売れなくなってどんどん休刊していった様子に似ています。皆ネットで情報をダイレクトに見るようになって、そもそも紙の雑誌というのにアクセスしなくなったからです。

また、大手企業の人事ほどこういった動きには敏感だと思います。今後はどんどん自社コンテンツなどにお金を使うようになるでしょう。これも検索エンジンが強くなってきたときに起こっていた流れとおなじです。

インターネットの出現で、いろいろな世界ですでに起こっていた流れが、今後は採用媒体などを直撃するでしょう。

先を見ているのはやっぱりリクルート

おそらくリクルートはGoogleなどのサービスの流れから、上記の流れをどこかで読んでいたんだと思います。

情報のマッチング業をやる限り、転職情報媒体のライバルは他の転職媒体ではなく、Googleなのです。それをわかってリクルートはあえて自社のリクルートキャリアの強豪になりそうなindeedを買収したんでしょう。と思ったらこんな記事を見つけました。やっぱりですね。

池内氏にはグローバル事業に再挑戦を決めた出来事がある。2008年、グーグルがグーグルフライト、グーグルホテル、というサービスを始めた。このサービスを日本でも始められたら、リクルートと同様のサービスはあっという間に駆逐されるのでは、と危機感を抱いたという。

リクルートが人材採用の“グーグル”を買収した理由はGoogleにある —— 失敗で得た独自の買収手法とは

 

現在中途市場は絶好調で、転職媒体会社も軒並み調子いい感じですが、僕はこれが転職媒体最後の花の時代だと思っています。

indeedからの流入が増えてくるにしたがって、ちょっとずつ総合採用媒体に回されるお金は減ってくると思います。そしてそのお金が検索エンジンのリスティング広告に投下されることでしょう。

「求人媒体の終わり」のはじまりはすでに始まっているのです。

10年後はどうなっているでしょうか。答え合わせが楽しみです。

 

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